sakaT’s diary

不登校生徒が増えてきました。フリースクールが人気だとか・・・。学校は生徒にとってつまらないところ。うざいところ。・・・なのでしょうね。

294《今回は、戦争について深く考えてみました》

 今回は、戦争について深く考えてみました。担任にとっても生徒にとっても縁のないことのように思われる戦争ですが・・。

 ふとしたことから下の資料をもらいました。縁のないと思っていた戦争が突然自分の目の前にあらわれてしまったような、歴史の証言者の一員になってしまったような、ものすごい衝撃と緊張感を持たせる写真です。ご家庭においても、生徒(友だち)の感想を読みながらもう一度戦争について考えてみる機会を持って欲しいと思います。

報道写真家 ジョー・オダネル撮影「焼き場に立つ少年」

 直立不動でたたずんでいる少年がいた。そして、彼の背中には、おんぶひもで背負われているまだ赤ん坊の弟がいた。しかし、その弟は変にうなだれている。実はその弟は死んでいるのだ。

 この写真を生徒の前に出すと、何も説明しない段階で、その異様な、りんと張り詰めた雰囲気を感じ取ります。

 裸足で、唇を真一文字に結んだ少年の表情や姿勢から、戦争に意味があるのか、この弟を死なせる戦争はその弟の命より大切なものなのか、私たちに問いかけているようです。

 兄の目には、戦争をした日本の町がどのように写っていたのでしょうか?

 これから弟を焼こうとしている野焼きのような火葬場を直立不動で見つめながら何を思っていたのでしょうか・・・

※写真は、著作権の問題があり、掲載することが出来ません。

 

▼ 補足の話▼「戦場に医療チームとして派遣された医師の体験談」

 戦場に設営された病院に一人の女の子が来た。どうしたのか理由を尋ねると、「お母さんとお兄ちゃんは道に寝ていて、揺すっても起きないから自分だけ病院に来た」とのこと。勿論医師たちは、話の内容から母親もお兄ちゃんも死んでいることに気づく。そして幼すぎる女の子は、死ということを全く理解していないという事にも気づいた。医師たちは、話を切り替えて、女の子に痛いところはないかと尋ねた。女の子は「お腹が痛い」という。シャツをめくってみるとお腹は血で真っ赤にそまり、飛び出た内臓を小さな手で抱えている状態だった。直感から、医師たちは「この子は助からない」と思ったという。助からない子には薬はやらない。助かる見込みのある人に少ない薬を使いたいためだということだ。【NHKの番組より】

 

疋田貴美子さん

 戦争なんて人を死に追いやるようなもの。残酷で大切な人を奪い、希望も夢もそして平和まで奪ってしまう。戦場で笑っている暇があるだろうか?夢を語っている暇があるだろうか?平和を考えている暇があるだろうか?いつも死に向かい戦うしかないのではないだろうか?人を殺し自分を守り、いったい何を学ぶのだろうか?命の大切さ?そんなものは普通に生活してても学べるだろう。何を学べというのだ。平和・・・。平和が学べるのだろうか。あの戦場の中で本当に平和が学べるのだろうか。違う。平和とは、平和の中で学ぶものだ。だって平和だから初めてその大切さ、幸せの本当の意味を知るのだろう。今、日本が平和だから私は平和について考える暇がある。今、笑っているのは、日本が平和だからじゃないですか?日本が平和なうちに、本当の平和とは何か考える必要があると思う。それが、私たちにできるボランティアではないだろうか?戦地へ行って戦うことはできないが、平和を語ることはできる。私たちが平和について考えていけば、日本は、世界は平和になるかもしれない。それが私たちにできるボランティアだと思って・・・。

 

冨士岡謙君 

 いくら反戦活動をしても戦争はなくならない。最近のテロもついに戦争になってしまった。アメリカがこの戦争に勝ったらいったいどうするのか。テロで大勢の人々を殺したのは目的があってのことだと思うけれどその目的が何だったのか。勝てる確率の少ない戦争で大勢の人々が死ぬことに何の意味があるのだろうか戦争にいくら反対してもなくならないのはどうしてだろうか

 

井戸田麗子さん

 私は医者の考えには反対。もう助からないといってそのままにしておくのはかわいそう。医者として仕事を最後までやるべきだと思う。苦しいまま死なせるなんて最悪だ。薬をやればちょっとは楽になったかもしれないのに・・・。

昼野中学校 2年3組 学級通信 平成13年10月24日(水) №13 

 ※生徒名、学校名は、実名ではありません

 MSF(国境なき医師団)で戦地に赴いた日本の医療チームが体験したことは、生徒に大きな衝撃を与えました。助からない患者に少ない薬を使うべきか、それとも助かる見込みのある患者に薬は使われるべきか・・・。皆さんならどのように考えますか?

 初め、生徒達は少ない貴重な薬は助かる見込みのない人に使うべきではないという考えが多くありました。しかし、次の言葉を投げかけた時、その意見は殆ど姿を消してしまいました。

 それは、「助かる見込みのない患者が、お父さんお母さんでも薬は使わないのですか?例えそれが弟や妹、お兄さんお姉さんでも使わないのですか?」という質問です。

 今まで「戦争」という別世界の「現実」が、身内を例にした途端、急に「戦争」の悲惨さが生徒の気持ちの中に入り込んでいきます。

295《道徳から》
 昭和20年の長崎。終戦直後のその場所で、アメリカ軍の報道カメラマンが一人の少年を見かけた。弟を背負い、直立不動でたたずむ少年の姿には、緊張感が漂っていたのである。
 少年の目前には、多くの死体を積んで焼いている火葬場があった。そして、少年が背負っている弟も実は死んでいたのである。これから、ここで焼かれるであろう弟を背負って、少年は何を考えていたのだろうか。(朝日新聞より)


 MSF(国境なき医師団)として、戦場の最前線で医療活動を行っている日本人女性がいた。ある日、2~3歳くらいの女児が、一人戦場を歩いていた。声をかけると「ママは、向こうで起きないの」と言った。女医は即座に母親は死んでいると直感した。女医は続ける。「痛いところない?」おなかを押さえている女児の手をどけると、内臓が出てきた。「この子はもう助けることはできない」と女医は思った。そして、助かる見込みのない女児に少ない薬を使うことをやめた。(NHKのテレビ放映より)

仙石優由さん

 私は今日の授業がとても心に響きました。私は医者でもないし、そんな一目見て助からない子に薬を使わないという考えでした。でも、命って大切で、先生の話を聞いていると助からない人は必ずしも治らないという事じゃなくて希望はあると思うし、最後に先生が話してくれた「でも、困っている人の気持ちは救われる。助けようと努力した人の心にも何かが残る」という言葉を聞いて、私は身内の人だけとか、助かりそうな人にだけ薬を使うのではなく、助からないかも知れないそして希望の薄い人にも薬を使って、助からなくても自分の心に残るものがあればいいなと思いました。
 助けることは悩むことから。そして行動を起こすということ私は困っている人がいても仲の良い子だけとかそういうことしかできませんでした。でも、今日その考えが変わりました。そして、今、いじめが多い中でこういう話が聞けて本当によかったです。助けることは、こんなに悩んで、そして行動を起こすことなんだと知りました。こういう人のためによいことが今日勉強できて良かったです。

国府田良介君
 僕は困った人を救おうとという意味は、もし、解決できなくても困っている人の気持ちを救うことだと思いました。戦争の男の子の写真を見てとても心を打たれました。目の前に焼かれている死体を見て、しかも自分の背中には、もう死んだ弟をおぶって・・・とてもかわいそうだと思いました。  

 また、女の子の話を聞いて、救えないと思っても救おうとする努力が必要だと思いました。戦地に行った女医さんは、腹を押さえた女の子をすぐに傷をしていると気づいてすごいと思いました。腹から手を外すと内臓が出てくるなんてとても信じられないし、女医さんはどう思ったのか分からないけど、僕が医者だったら、助かりそうもないのだから、少ない薬は使わないと思います。けど、その後の先生の話で、「もし、それが家族でもか?」という言葉を聞き、まだ生きているのであれば、救わなくてはいけないなと思いました。困っている人の身は救えないかも知れないけど、気持ちは救われる。助けようとした人の心にも何かが残る。本当にその通りだと思います。困っている人は、救わなくてはらないんだと深く実感しました

韮山奈保さん
 私は、先生に質問された「薬を使うか使わないか」について、とても悩みました。治らないと分かっていて、わずかな薬を使うのは、何となくムダになるのかなと思いました。でも先生が「親とか兄弟だったら?」と言ったとき、私は薬を絶対使うとすぐに思いました。治らないと分かっているのは同じ事なのに、他人と身内では全然違うなと思いました。そして、「困っている人の気持ちは救われる」というのを聞いて、もしも困っている人を見たらこの言葉を思い出してその人を助けられると良いと思います。

生田真彦君
 僕は、薬を使わないに手を上げましたが、身内だったら薬を使ってしまうと思います。先生が最後に言った「天びんにかけて、重い方を選ぶんじゃなくて両方を助けるんだぞ」と言った通りだと思います。命が重い方を助けるのではなく、命であることには変わりはないのだから、両方助けるんだなと思いました。二つに一つではなく、両方欲張って良いんだと思いました。

武田みやこさん
 困った人を救うという意味を勉強しました。私のお母さんは看護師です。お母さんもすごく大事でなければ、すぐ治る、大丈夫と言います。冷たい態度をとられたと思うけど、実際看護師だから言えることだと思います。本当は、けがなどの様子を見て、考えて判断をしているように思います。その行動が小さな優しさではないかと思います。
 今日は戦争中に撮られた少年の写真を見ました。私はなぜかその写真を見ただけでのどの奥がつーんとして泣きそうになりました。少年の顔が悲しく、たくましいようにも見えました。少年の視線の先には、燃えているたくさんの死体。なくなっているのを知っていながらおんぶしている弟。この時代の様子が伝わってきます。少年は、唇をかみしめ血を流している。それらを聞いたときにはさすがに涙が出てきました
 先生が話してくれたNHKの番組に出ていた女医さんの話。その中に出てきた2~3才の少女は、どんなことを思っていたのか分かりません。でも、お母さんが死んでしまってたことは、本当は知っていて、そんなお母さんを思うと内臓が出てくるほどのけがも痛くないと思っていたのかなと思います。
 今日の授業で人が死ぬということはどういうことなのか、考えさせられました


沼川市立沼川西中学校 1年1組学級通信  №25  平成24年9月10日(月)

※生徒名、学校名は、実名ではありません

 これが294話の答えです。こんな生徒達がいじめをする子になるわけがありません。いじめのないクラスにするために道徳をする。私は、これを積極的生徒指導と呼んでいます。


Imagine - John Lennon